「×ing(バッティング)」は、他のプレイヤーと狙いが被らないように宝石を指定し、誰よりも多くの宝石を集めることを目指す、エキサイティングなバッティングゲームです。 他の人の金庫にある宝石を奪うことも可能！攻めるか守るか、相手の心を読み切る駆け引きが勝利への鍵を握ります。
2012年に発売されたゲームがデザインを一新してリメイクされ、2人プレイ専用ルールも追加されました。シンプルながら奥深い読み合いが楽しめ、パーティーシーンでも盛り上がること間違いなしのボードゲームです。
×ing(バッティング)はどんなゲーム？
- プレイ人数： 2～6人
- プレイ時間： 約15分
- 対象年齢： 6歳以上
- ゲームデザイナー： 篠原 良英
- アートワーク： 鈴木 ヒロキ
- メーカー： リゴレ
- 発売時期： 2020年2月 (リメイク版)
- ジャンル： バッティング、心理戦
×ing(バッティング)の内容物
「×ing(バッティング)」のコンポーネントは以下の通りです。
- 説明書：1部
- 宝石：合計60個
- 青：18個 (1点)
- 黄：18個 (2点)
- 赤：18個 (3点)
- 白：6個 (個数に応じて得点アップ)
- 宝石を入れる袋：1袋
- 宝石台：5枚
- 金庫：6枚
×ing(バッティング)のゲーム準備
ここでは4人プレイの場合を例に説明します（2人プレイの場合はルールが一部異なります）。
- 金庫の設置： 各プレイヤーは自分の前に金庫を1枚置きます。金庫も指差しの対象となるため、全員の手が届く場所に配置しましょう。
- 宝石台の設置： プレイエリアの中央に、プレイ人数より1枚少ない数の宝石台を置きます。（例：4人プレイなら3枚）
- 宝石の準備： プレイ人数に応じて、規定の個数の宝石を袋に入れます。使用しない宝石は箱に戻します。
人数 宝石台 青 黄 赤 白 3人 2枚 9個 9個 9個 6個 4人 3枚 12個 12個 12個 6個 5人 4枚 15個 15個 15個 6個 6人 5枚 18個 18個 18個 6個 - 宝石の配置： 袋からランダムに宝石を取り出し、各宝石台の上に2個ずつ置きます。
これでゲーム準備は完了です。
×ing(バッティング)のルール・遊び方
ゲームは以下の手順で進行し、袋の中の宝石がなくなるまで繰り返します。
ゲームの目的
プレイヤーは、場の宝石台や他のプレイヤーの金庫から宝石を獲得し、最終的により多くの得点を得ることを目指します。誰とも指差しが被らなければ宝石を獲得できますが、他のプレイヤーと同じ場所を指差してしまうと「バッティング」となり、誰もその宝石を獲得できません。
ラウンドの流れ
- アクションの決定と実行：
各プレイヤーは、以下の3つのアクションから1つを秘密裏に選びます。
- 宝石台を指差す： 場にあるいずれかの宝石台を1つ選び、指を差します。
- 他のプレイヤーの金庫を指差す： 他のプレイヤー1人の金庫を選び、指を差します。
- 自分の金庫を「バリア」する： 自分の金庫にある宝石を守ることを宣言します。
全員がアクションを決めたら、顔の前に指を1本立てます。全員の準備ができたら「せーの！」の合図で一斉にアクションを実行します。（指を差す、またはバリアを宣言する）
アクション実行前に「私はここを選ぶ！」といった宣言や交渉、ハッタリをかますのもOK！心理戦を仕掛けましょう。 - 宝石の移動：
- 宝石台を指差した場合： その宝石台を指差したプレイヤーが1人だけなら、その宝石台の上にある宝石すべてを自分の金庫に獲得します。複数人が同じ宝石台を指差した場合（バッティング）、その宝石は誰も獲得できず、宝石台に残ります。
- 他のプレイヤーの金庫を指差した場合： その金庫を指差したプレイヤーが1人だけで、かつ指差された金庫が「バリア」されていなければ、その金庫にある宝石すべてを自分の金庫に奪うことができます。バッティングした場合や、バリアされていた場合は宝石を奪えません。
- 自分の金庫を「バリア」した場合： 自分の金庫にある宝石すべてを金庫の脇に移動させ、安全に確保します。これらの宝石は以降奪われることはありません。ただし、バリアを宣言したプレイヤーは次のラウンドは「お休み」となり、宝石を獲得できません。お休みであることを示すため、自分の金庫を裏向き（×印の面）にします。
- 次のラウンドの宝石を設置：
袋からランダムに宝石を取り出し、宝石台の上に補充します。
- まず、空になっている宝石台に2個ずつ宝石を置きます。
- 次に、まだ宝石が乗っている宝石台に1個ずつ宝石を追加します。
- 袋の宝石が足りず、全ての宝石台に規定数置けない場合、最後の宝石は残っている宝石台の好きな場所に置くことができます（最後の宝石を取り出した人が決定）。
このラウンドで「お休み」だったプレイヤーは、金庫を表向きに戻します。
ゲームの終了条件
袋から最後の宝石を取り出し、宝石台に配置してそのラウンドが完了したら、ゲーム終了です。得点計算に移ります。
得点計算
各プレイヤーは、自分の金庫に残っている宝石と、バリアして脇に確保した宝石の合計で得点を計算します。
| 宝石の色 | 得点 |
|---|---|
| 青 | 各1点 |
| 黄 | 各2点 |
| 赤 | 各3点 |
| 3色セットボーナス (青・黄・赤 各1個以上)： +4点 (セットごとに加算) | |
| 個数 | 1個 | 2個 | 3個 | 4個 | 5個 | 6個 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 得点 | 1点 | 4点 | 9点 | 16点 | 25点 | 36点 |
青・黄・赤の3色を1セット以上集めると、そのセットごとにボーナスとして+4点が加算されます。白い宝石は集めた数が多いほど得点が高くなる（個数の2乗点）ため、積極的に狙う価値があります。 合計得点が最も高いプレイヤーの勝利です。同点の場合は、獲得した宝石の総数が最も多いプレイヤーの勝利となります。
×ing(バッティング)の2人用ルール
2人でプレイする場合は、以下の点が異なります。
- 準備： 4人プレイ時と同じ数の宝石台（3枚）、金庫（各プレイヤー1枚ずつ）、宝石を使用します。
- プレイ： 各プレイヤーは、自分の左手と右手をそれぞれ別のプレイヤー（金庫担当）として扱います。つまり、1人で2つの金庫を管理するイメージです。
- アクション： 自分の担当する2つの金庫のうち、どちらか一方の金庫に対してアクション（場の宝石台を指差す、相手の金庫を指差す、バリアする）を行います。自分のもう一方の手の金庫を指差して宝石を移動させることも可能です。
- バリア： バリアは、アクションを行うと決めた側の金庫にしかできません。
- 得点計算： ゲーム終了時、各プレイヤーは自分が担当した2つの金庫のうち、得点が少ない方の金庫の得点が自分の最終得点となります。
×ing(バッティング)を遊んだ感想レビュー
実際に「×ing(バッティング)」を遊んでみた感想です。
シンプルルールで駆け引きが熱い！
ルールは「せーの！」で指を差すだけと非常にシンプル。ボードゲーム初心者でもすぐに理解でき、すぐに楽しめます。しかし、その中身は濃厚な心理戦！「あそこは人気そうだから避けるか…？」「いや、裏をかいてあえて人気どころを狙うか？」「あの人は金庫に宝石が溜まってるから、そろそろバリアするはず…その隙に別の場所を！」といった読み合いが非常に面白いです。
特に、他のプレイヤーの金庫から宝石を奪う際のドキドキ感や、バッティングして誰も宝石を取れなかった時の一喜一憂は、パーティーゲームとして最高に盛り上がります。
キラキラ宝石と手軽さが魅力
コンポーネントの宝石がキラキラしていて綺麗で、見た目にも楽しいゲームです。袋から宝石を取り出す時のワクワク感も良いアクセントになっています。1ゲームが15分程度と短く、準備も簡単なため、気軽に何度も遊びたくなります。
こんな人におすすめ！
- ワイワイ盛り上がりたいパーティーゲーマー
- 簡単なルールで奥深い駆け引きを楽しみたい人
- 心理戦や読み合いが好きな人
- キラキラしたコンポーネントが好きな人
「×ing(バッティング)」は、手軽に熱い心理戦を楽しめる、非常によくできたバッティングゲームです。ぜひ一度、この宝石を巡る駆け引きを体験してみてください！